ハンディターミナルの「互換性」を解説

既存のハンディターミナルをリプレイス(買い替え)する際、これまでのシステムやアプリがそのまま使えるか不安に感じる方は多いでしょう。

本記事では、ハンディターミナルにおける互換性の基礎知識と、OS移行に伴う注意点を解説します。

ハンディターミナルのOSと「互換性」の課題

ハンディターミナルのリプレイスにおいて、最も大きな壁となるのがOSの変更に伴う互換性の問題です。

長年、多くの現場で主流だった「Windows Embedded Compact 7(Windows CE)」のサポートが終了を迎えたことで、他OSへの移行が避けられない状況となっています。OSが異なる環境へ移行する場合、これまでのプログラムがそのまま動かないケースが大半であり、システム引き継ぎの課題が生じます。

詳しくは、以下の記事もご参照ください。

【ケース別】ハンディターミナル移行時の互換性事情

ハンディターミナルを買い替える際、互換性の有無は状況によって異なります。

ここでは、リプレイス時のケース別に互換性の事情を解説します。詳細は各メーカーの公式仕様をご確認いただくか、サポート窓口へお問い合わせください。

同一メーカー・シリーズ内でのリプレイス

同じメーカーの端末を選ぶからといって、必ずしも互換性が保証されるわけではありません。

たとえ同一メーカーであっても、採用しているプラットフォーム(OSなど)が異なれば、アプリの互換性がないケースが一般的です。ただし、特定のシリーズ内であれば、後継機への互換性が保たれている製品も存在します。導入前に、シリーズ間の互換性についてメーカーへ確認することが重要です。

Windows CEからAndroid・Windows10等への移行

Windows CEからAndroidへ移行する場合、OSのアーキテクチャが全く異なるため、原則として互換性はありません

また、同じWindowsベースであっても、次期のUWP(Universal Windows Platform)環境へ移行する際には互換性がなく、既存のアプリをそのまま動かすことはできません。そのため、新たなプログラムの構築や大規模なシステム改修が必要になる点に注意が必要です。

互換性の壁を乗り越え、移行負担を軽減する方法

互換性がない場合、新しいOS環境に合わせてシステムをフルスクラッチで再構築するとなれば、莫大なコストと期間がかかります。

そこで選択肢となるのが、エンタープライズブラウザ等を利用したWebシステム化(ブラウザベース化)などの運用サポート機能です。端末上に専用のブラウザ環境を構築することで、OSに依存しにくいWebアプリとしての運用が可能になります。

こうした機能を提供する端末を選ぶことで、システム移行の負担を大幅に軽減できる可能性があります。

将来の互換性を見据えた機種選定のポイント

ハンディターミナルを選定する際は、今回のリプレイスだけでなく、数年後の次期リプレイスも見据えた判断が重要です。

例えば、一度Android環境などの標準的なOSへ移行しておけば、次回以降の端末変更時には比較的スムーズな引き継ぎが期待できます。目先の導入コストだけでなく、長期的な運用コストや互換性リスクを総合的に判断して、将来を見据えた機種選定を行いましょう。

まとめ

ハンディターミナルの互換性は、OSやメーカーのプラットフォームによって大きく異なります。

特にWindows CEからの移行には、原則としてプログラムの再構築など事前準備が必要です。システム改修の負担を減らすWebシステム化などの手法も視野に入れつつ、長期的な視点で互換性リスクを抑えられる機種選びを行ってください。

導入現場別
ハンディターミナルメーカー・製品3選
アイコン
小売・物流
現場には
Honeywell
国内正規代理店:株式会社イメージャー
おすすめの製品
Dolphinシリーズ
Dolphinシリーズの写真
画像引用元:Honeywell公式HP(https://imagers.co.jp/products/dolphin-ct30xp.html)
日付の読み取りに特化した
モードを選択可能

独自開発の文字検出・判定により、特に数字・日付をミスなく判読。劣化したダンボールなどもスムーズに読み取り、商品の在庫ロスを防ぎます。

冷凍⇄常温を行き来する現場
でも故障リスクを抑制

耐凍モデルには結露防止ヒーター内蔵。「うっかり」の故障を防ぎつつ、スピード感のある作業環境を実現します。

Honeywellのサポート
  • 業界最長(※1)、7世代のOSアップデート保証に対応しており、低コストで端末の長期利用を実現します。
  • 機種・時期が異なる場合でも同じOSで使用でき、複数の店舗・流通拠点の課題となる「オペレーションのバラつき」や「教育コスト増」を解消します。
アイコン
屋外・催事
現場には
デンソーウェーブ
おすすめの製品
BHTシリーズ
BHTシリーズの写真
画像引用元:デンソーウェーブ公式HP(https://www.denso-wave.com/ja/adcd/product/handy_terminal/bht-m60.html)
QRコードの生みの親が提供する
高速・高精度読み取り

1秒間に約30個(※2)ものコードを連続で読み取りでき、効率的に物販在庫の棚卸しや参加者の入退場処理を完了。時間に追われがちなイベント進行を支援します。

電子決済機能を搭載
1台でイベント業務が完結する

クレジットカードや交通系ICの支払いに対応したモデルもあり。現場での金銭管理リスクを低減しつつ、客単価向上にもつながります。

デンソーウェーブのサポート
  • 遠隔から各端末の状況を一元的に観測・取得し、管理や分析ができるツール、「BHT DMS」を提供しています。
  • 操作時のエラーや物理衝撃などの情報をリアルタイムで得られ、不特定多数への機器貸与について盗難・紛失防止にも役立ちます。
アイコン
機械製造
現場には
キーエンス
おすすめの製品
BT-Aシリーズ
BT-Aシリーズの写真
画像引用元:キーエンス公式HP(https://www.keyence.co.jp/products/mobile-computers/handheld-computers/bt-a2000_a1000/)
高精度な読み取りを行う
独自開発のAI-OCRを搭載

10万以上(※3)の難読コードを事前学習したAIが、欠損したコードや金属や樹脂の表面刻印されたコードを読み取り。作業の高速化・効率化を支援します。

近・中・遠距離をカバーする
3つのカメラ

手元は勿論、作業機械が動いている危険な場所でも適切な焦点で撮像でき、距離を気にせず読み取れます。

キーエンスのサポート
  • エンジニア直販体制により、現場でのテスト・コンサルを無料で提供。とくに金属刻印の読取率をより精確にするために手厚い技術支援を行っています。
  • 故障時にはその端末の即日修理を原則とし、トレーサビリティを重視しつつ業務停止をケアします。
(※1)参照元:Honeywell公式HP(https://imagers.co.jp/android/honeywell/)より。2026年3/10現在時点。
(※2)参照元:デンソーウェーブ公式HP(https://www.denso-wave.com/ja/adcd/product/handy_terminal/bht-m60.html)より。2026年3/10現在時点。
(※3)参照元:キーエンス公式HP(https://www.keyence.co.jp/products/mobile-computers/handheld-computers/bt-a2000_a1000/)より。2026年3/10現在時点。